ヒマの過ごし方帖。

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tipToe.「特別じゃない私たちの物語」 ― "卒業"を意識してからのスピード感。【12月前半に聴いた音楽】

2【1月前半に聴いた音楽】

tipToe.「特別じゃない私たちの物語」(※「timetrip」収録)

 例えば3年間の学校生活の中で、3年生のふとしたときに「あと少しで卒業か?」とか考えはじめた瞬間に、登下校で使う玄関とか、教室から見える景色とかとか、このとか、今まで当たり前のように見てきたものを急に意識するじゃないですか。
「この先生の授業、あと○回?!」とか勝手にカウントダウンしたり。
それを考えてから卒業式まで結構あっという間だったりして。

 

tipToeというグループについて勉強不足ですみませんが、tipToe.は3年任期制になっていて2016年12月に入ったメンバーがこの時点でもうそろそろ満期ということなんですね。
すごいな、学校みたい。
学校卒業のサイクルと同様に、アイドルの卒業も決まるとその当日までの体感時間が結構短かったりするじゃないですか。

この「特別じゃない私たちの物語」のサウンド構成がまさにそれを表していると思っていて。
2番のサビまで同じテンポでピアノロックが続いて落ちサビのそのあと!
数秒のギターソロのあとに三拍子に変わります。
で、転調&テンポアップ。
この三拍子の部分がまさに"卒業を意識する瞬間"。
その後の転調部分は卒業(物語の最後)に向かう疾走感。
これからもステージに残るメンバーやファンへ交互に語り掛けるような歌詞が未来を感じさせるはずで、もっと言うと決して暗い曲調ではないのになぜか一抹の切なさや寂しさみたいなものを感じてしまう。
でも、幕が上がれば幕が下りる時は来るわけで、入学式あったら卒業式があるわけで、それがこの曲が持つ「死生観」のようなものかと。
出会って別れることは「特別じゃない」のです。

 

余談ですが、2番サビ終わりの「lalala…」が、コカコーラの歴代CMソングに潜む【5トーン】に聞こえて、「まさかtipToe.がコカコーラのCMソングに?!」とわざわざ調べて確認してしまった。
(※「5トーン」がなんたるかは聞いてみると分かると思います)

ちゃんと聞くと全然違う。